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20170124

沖縄の森と海、平和を守ろうとする憲法上の行為は不正ではない、解放せよ。

先日ここにも紹介した「刑法学研究者の声明」の続き、論壇の投稿を紹介します。

森川恭剛「山城博治氏の拘留違法/刑事司法側に不正「解放」を」(論壇)『沖縄タイムス』2017年1月22日。
「解放」と書くのは、山城氏らの逮捕・勾留が違法であり、起訴も取り消されねばならないと考えるからである。
 なぜなら山城氏らがしたことは、犯罪であると疑ってかかるような行為ではなかったからである。たしかに沖縄防衛局の設置するフェンス上に張られた有刺鉄線を切ったなどと疑われている。それは刑法の器物損壊罪の条文に当てはまる行為であり、違法性が推定されるとする考え方がある。しかし、ここでの問題は、仮に非常に軽微な違法性を認めるとしても、それは、山城氏らを逮捕し、勾留するに足る「犯罪の嫌疑」なのかである。
 私たちは病院で注射針を刺されるとき、傷害罪であり、私の体に対する違法行為であるとは考えない。招かざる者の体を押して出て行ってもらうことも違法ではない。同じように、山城氏らの行為は一見して違法ではなかった。それは沖縄の森と海、そして平和を守ろうとする憲法上の行為であり、不正ではなかった。

全文は以下のPDFファイルからどうぞ。





20170104

1月の辺野古・高江カー情報

2017年も、全ての侵略されるくにぐにへ、正義を求める人々が向かいます。沖縄では、平和な市民たちが、今年も那覇と現場をつなぎます。
 2017年1月の辺野古・高江行きカー情報が届きました。行き先のほか、末尾の注意書きを必ず読んでご活用下さい。

・1月4日(水)、3名、那覇IC前
・1月5日(木)、バス県庁前6時発、辺野古
・1月6日(金)、3名、那覇IC前、7時発・辺野古
・1月7日(土)、4名、那覇IC前、辺野古
・1月10日(火)、3名、那覇IC前
・1月11日(水)、3名、那覇IC前
・1月12日(木)、3名、那覇IC前
・1月13日(金)、3名、那覇IC前、7時発・辺野古
・1月14日(土)、3名、那覇IC前
・1月16日(月)、3名、那覇IC前、7時30分発
・1月17日(火)、3名、那覇IC前
・1月18日(水)、3名、那覇IC前
・1月19日(木)、3名、那覇IC前
・1月20日(金)、3名、那覇IC前、7時発・辺野古
・1月21日(土)、3名、那覇IC前、辺野古
・1月23日(月)、3名、那覇IC前、7時30分発
・1月24日(火)、3名、那覇IC前
・1月25日(水)、3名、那覇IC前
・1月26日(木)、3名、那覇IC前
・1月27日(金)、3名、那覇IC前、7時発・辺野古
・1月28日(土)、3名、辺野古
・1月30日(月)、3名、那覇IC前、7時30分発
・1月31日(火)、3名、那覇IC前

1.送迎車は、那覇インター前バス停で待機しています。同バス停を原則8時に出発して、同乗者の希望により高江・辺野古まで行きます。高速内のバス停での途中乗降車も可能です。
2.同乗希望者は、必ず長嶺(090-2712-6486)か城間(080-1782-6598)まで事前に連絡して下さい。
3.沖縄平和市民連絡会では、この行動の定期化のため、送迎車のガソリン代と高速料金援助のカンパを募っています。
宛先
(口座番号)01710-5-88511
(加入者名)平和市民連絡会
通信欄に「辺野古・高江行きカンパ」と記入してください。

20161230

刑法学研究者たち、吠える

 12月28日に、日本の刑法学者たちによる声明が発表されました。
 自分の場所から出来ることを、ひとつの専門分野から実現することの重要性と同時に、公的に発信された声が、かくも人を触発せずにおかないのだという事実の美しさを、教えてくれています。次はきっと「の釈放を」が「らの釈放を」に、その次は必ずや「全ての抵抗する人々の解放を」に、声は膨れあがっていくことだと信じて、ここに紹介します。

10 日前に海外識者らの「山城博治氏らの釈放を求める声明」が発表され、その後、沖縄県内の二紙が、勾留中の山城氏の「県民団結で苦境打開を」「未来は私たちのもの」とする声を伝えた。日本の刑事法研究者としても、刑事司法の側に不正がある、と直ちに応じておかねばならないと考え、別紙のとおり、「山城博治氏の釈放を求める刑事法研究者の緊急声明」(2016.12.28)を発表する。

山城博治氏の釈放を求める刑法学研究者の緊急声明


プレスリリース「山城博治氏の釈放を求める刑法学研究者の緊急声明」について


未来がその手の中にあるために、わたしたちは

「未来は私たちのもの」 政府批判、結集訴え 新基地抗議で勾留の山城議長
『琉球新報』2016年12月24日 11:59。
http://ryukyushimpo.jp/news/entry-417308.html

「県民を日本国民と見ていない」「闘い抜くと信じている」オスプレイ抗議集会・翁長知事あいさつ
『沖縄タイムス』2016年12月23日 17:29
http://www.okinawatimes.co.jp/articles/-/77149

年の瀬には、何か祈りのようなものを口にしたい気持ちになります。
未来が私たちの手のなかにあるために、どのように結集し、どのように闘い抜くか。
大いに語らう年末年始を、それぞれの「現場」で、過ごしましょう。



ジョン・レットマン「米軍が日本に土地を返還、だが沖縄は祝っていない」

 沖縄で起こっていることは、英文でどのように配信されているのか、理解した上で拡散したいし、沖縄からの発信を学ぶ機会にもなると考え、以下にジョン・レットマンさんの記事を翻訳してみました。どうぞご活用下さい。
 翻訳掲載を了承下さったジョン・レットマンさんとTruthout誌、そして写真家の島崎ろでぃーさんにこの場を借りて感謝します。--- 合意してないプロジェクト。

ジョン・レットマン「米軍が日本に土地を返還、だが沖縄は祝っていない」
『トゥルースアウト』2106年12月21日水曜日配信。
日本語訳:合意してないプロジェクト、2016年12月29日。

(出典)Jon Letman, “US Military Returns Land to Japan, but Okinawa Isn't Celebrating,” Truthout, Wednesday, December 21, 2016.
http://www.truth-out.org/news/item/38809-us-military-returns-land-to-japan-but-okinawa-isn-t-celebrating
(写真出典)島崎ろでぃーさんによる高江の記録は、ここから、他にも沢山見ることが出来ます。
(リンク)訳文中のリンクは原文に基づきます。

(写真キャプション)米国は沖縄島の熱帯林の大部分を返還するというが、隣接する森林地帯を代償に新しいヘリパッドが建設されている(撮影:島崎ろでぃー)

 キャロライン・ケネディ米国大使と米軍高官たちが日本の公人とともに、待望の土地返還式典に参加するという12月22日(日本時間)、米国は当代最大の資産返還を記すことになる。沖縄は、かつて琉球王国として独立し、1870年代に日本の一部となり、第二次世界大戦の後に米軍統治が1972年まで続いた末に、日本の施政権下に返還された。だが米国は事実上立ち去ったことは一度もなく、5万人の兵員のほぼ半数と最大規模の基地が、この日本領土の0.6%に集中してきた。
 さて、20年の交渉を経て、米国は沖縄島北部の自然林を大規模に返還するーーー米軍の性暴力、殺人、そして情けない飲酒運転事故などで台無しだったこの1年の末に迎えるちょっといい話として熱も入っている。そのようなお祝い気分で、しかし、抵抗心と悔しさがない交ぜになった気持ちがなだめられるはずもなく、そもそも自分たちのものである土地と引き換えに、さらなる土地と海が軍事化されるのを阻止するべく、沖縄の人々は闘っている。
 沖縄の翁長雄志知事がすでに出席を拒否している式典は、東京とワシントンが、日本の最南端の島々における大規模な米軍基地のプレゼンスの「負担を軽減する」努力を演出する好機とみなしているものだ。
 在日米軍のスポークスマンによれば、米国は9909エーカー(4000ヘクタール以上とちょうど言えるくらい)の起伏に富む二重の林冠に覆われた亜熱帯林を返還する。この部分は沖縄やんばるの森のうち殆ど人が住んでいない北側だ。結果として、米軍が排他的に管理する土地は17%の削減となる。
 1952年日米合意の下、やんばるの森の1万9000エーカー超が米海兵隊ジャングル戦闘訓練センターの使用に供された。
 部分返還の対象となるのは生態系上重要な森林で、何千という希少な固有種の動植物と生命線である水源地を擁する場所である。この返還交渉は、「沖縄に関する特別行動委員会(SACO)」の1996年報告に遡る。1995年に起きた3人の米兵による沖縄の12歳の女児のレイプによって高まった怒りに拍車をかけられたものだ。
 しかし、北部訓練場とも呼ばれる場所の約半分の返還は、米国が山間部の東と高江という村[ママ]近くに建設される6基の新しい代替ヘリパッド/着陸帯とアクセス道路を手に入れるという条件付きだった。
 新しいヘリパッドは、既に存在する22基に追加するかたちで、沖縄の人々が日本と海外の様々な場所からの支援者と共抗議・抵抗を続けているにも拘わらず、拙速に森林を伐採して造られた。地元の人の話によれば、12月の期限に間に合わせて完成させるため、建設は夜半に及ぶメチャクチャなスピードで推し進められた。新ヘリパッド反対を支援する抗議行動は日本各地でも続いている。
 9月に日本政府は、やんばるの1万7000ヘクタールを超える地域を新たに国立公園として指定し、2018年UNESCO世界自然遺産登録を目指している。

 ギブ・アンド・テイク・・・アンド・テイク

(写真キャプション)米海兵隊の使用に供するヘリパッド建設が、日本で最も生物多様性に富む地域のひとつである沖縄やんばるの森に、深い傷を残している。(撮影:島崎ろでぃー)

 沖縄のジャーナリスト屋良朝博によれば、日米政府は土地の返還を沖縄の人々への「純然たるクリスマスプレゼント」のように演出しようとしているという。だが、そのような描き方は偽善だと彼は言う。土地は、第二次大戦の惨状のなかで、沖縄の先住民族から日米によって盗まれたものである。
 1945年の沖縄戦で、四分の一から三分の一に上る島の人々が命を落とし、生き残った人々には、戦争と軍事主義への強い嫌悪がある。
 米軍が5000人の海兵隊員を沖縄からグアムに移駐しその足跡を減じたとしても、沖縄での新たな軍事施設の計画・建設は続いていると、屋良は指摘する。
 「もしこれが米国だったなら、海兵隊は新ヘリパッドの使用を許可されないでしょう」と屋良は言う。「なぜなら、新ヘリパッドは人間の生活のみならず数百もの絶滅危惧種がひしめく熱帯林のただ中にあるのです」。
 しかし在日米軍広報担当次官ジョン・セヴァーンズ少佐に言わせれば、この土地返還は、[これまで]日本に返還された土地の倍に相当する、日米関係の一里塚と呼ぶべき出来事である。さらに、セヴァーンズは、新着陸帯は「より少ない土地で我々が要求されている訓練をこなすための可能性を与えてくれる」ものだという。彼は、土地返還は、日本防衛の提供能力に影響を及ぼしてはならず」かつ「地域と米国本土の安全保障にいかなる影響を及ぼすべきでもない」と付言した。
 ヘリパッドのほかにも、米国は、沖縄本島近くにある小さな伊江島[誤リンクか?]に新たな軍事施設を建設し、新たな海兵隊航空基地を辺野古崎から大浦湾を埋め立てて建設しようと畳みかけている。日米高官たちは、新しい基地が、人口の集中する地域にある海兵隊普天間飛行場を閉鎖する要望に応える「唯一の解決策」だと言ってきた。
 いっぽう、沖縄の人々の抗議は高まり、「新基地反対」の叫びは徐々に「全基地閉鎖」の声へと変わりつつある。

海岸に墜落
(写真キャプション)米軍はハイブリッド・ティルトローター機MVー22オスプレイの2個大隊を2012年に沖縄に導入、しかしこの航空機は騒音と安全性への懸念から多くの反対に遭う。2016年12月13日、オスプレイ1機が沖縄北部に墜落した。(撮影:ジョン・レットマン)

 米国のプレゼンスの影響が依然として幅をきかせていることは一目瞭然である。12月13日、東京とワシントンが20年越しで整えてきた土地返還を準備しているというのに、論争の絶えないハイブリッド・ティルトローター機MVー22オスプレイが、沖合での上空給油訓練の最中に、給油管によってプロペラの翼に重大な損傷を受け、このダメージのため、辺野古新基地予定地からほど近い安部の海岸に墜落を余儀なくされた。米国が導入したオスプレイは2012年の配備以来ずっと沖縄の人々の抗議の対象となってきた。
 墜落の同日、着陸装置の故障というMV-22オスプレイに絡む二つ目の事故のニュースで、沖縄におけるオスプレイ訓練増加に対する恐怖は増大した。
 いずれの事故も死者はなかったものの、抗議者たちの懸念がまざまざと明らかになったのであり、米海兵隊は防御姿勢に立たされた。日本の内閣総理大臣安倍晋三は墜落を「遺憾」と言い、日本の防衛相は国内の全航空機の即時飛行停止を要求した。しかし、1週間も経たないうちに、オスプレイは飛行を再開した。
 米軍機の墜落は、沖縄では初めてのことではない。小学校大学その他への墜落を含む数々の航空機事故に苦しめられてきた。この9月には米海兵隊ハリアー戦闘機が沖縄近海に墜落した。直近の墜落事故にも拘わらず、在日米海兵軍司令官ローレンス・ニコルソン中将はオスプレイが「安定していて強力で頑丈な機体」であると言い、「[日米]同盟防衛の価値ある重要な役割」を担うものだと言う。
 報道会見でニコルソンは沖縄の懸念を理解していると言った。「了解している(I get it )」と彼は言う。「我々のオスプレイの安全な飛行、乗員の熟練、着実な成果を保証するため出来ることは全て行う」。
 オスプレイと新しい米軍提供区域の拡大に対して、世論調査は幾度となく大多数の反対を記録してきた。しかし支持層もまた存在しており、特に経済的利益の見地に立つ人々や、「オスプレイ・ファン・クラブ」のような軍隊ファンなどが挙げられる。

何を祝うべきというのか?
 海洋哺乳類保護を主導する「ジュゴン保護キャンペーンセンター」国際事務局長の吉川秀樹は、小さな沖縄島にとって4000ヘクタールの森の返還は積極的な意味のある展開だと言う。しかし、彼はまた、SACO合意が沖縄の人々の意志を棄却し、土地の返還を、生物多様性の豊かな森を破壊して住民に騒音と不安をもたらすヘリパッド建設と絡めたやり方に憤っている。
 日韓現代史を専門とするコネティカット大学歴史学教授のアレクシス・ダデンは、土地返還は、沖縄にとって恩恵とは程遠く、実際には「おとり商法(bait and switch)」と言うべきもので、反米感情を生むだけだと言う。ダデンによれば、沖縄の人々にとって米軍基地は盾ではなく標的なのだ。
 「何を祝うべきだというのでしょうか」と彼女は問う
 米国とその高官たちについて言えば、かれらはオバマ大統領から連邦議員に至るまで、人権侵害環境破壊の問題についてコメントを避けてきた。沖縄の闘いと米軍プレゼンスをめぐる沖縄ー東京間の対立について応答を手控える典型的な態度は、ハワイイ選出連邦議員のトゥルシー・ガバードに見られる(彼女は下院外交委員会、軍事委員会の両方に席を得ている)。彼女は言う。「むろん、米国政府は関与するつもりはありません」。

ジョン・レットマンはカウアイ在住のフリーランス・ジャーナリスト。アジアー太平洋地域の政治や人々、環境について執筆している。Twitterフォローは@jonletmanまで。


20161223

Documentary About Okinawa Featuring VFP Members

I found that Veterans for Peace introduced a TV documentary of Okinawa about former US soldiers rising up against the U.S. base construction at Okinawa on their site.
https://www.veteransforpeace.org/

Most of the interview scenes are spoken in English, so it is worth watching for the audience in the United States. Here is a roughly translated script with time stamps (though it needs a lot of correction ;-(). Hope it helps you until an official English subtitle would be released!


テロリストは僕だった~基地建設反対に立ち上がる... por tvpicup2016

[00:00:20] San Diego, California
Narration: San Diego, U.S. Navy's home town in the west coast.

[00:00:45] Mike Haynes, veteran of the U.S. Marine Corps

[00:01:15]
Narration: Mike got motivated to join the military when he was a high school student in Georgia.

[00:01:49]
Narration: He joined the Marine Corps right after the graduation because of patriotism to serve the nation.

[00:02:17] Camp Schwab in Henoko, Nago City

[00:02:45]
Narration: Why veterans are sitting-in in Okinawa?

[00:03:19] Title: I was terrorizing: Veterans stand against the military base construction in Okinawa

[00:03:25]
Narration: Mike was honored to be a superb sniper in Iraq War. He held a rifle for the first time as a recruit when he was eighteen.

[00:04:37] Eric Zilmer, Drexel University, professor of neuropsychology

[00:05:35] Recruit office at Times Square, New York
Narration: You can have an interview anytime you want. They appeal a bunch of benefits like medical care, housing, education, and so on.

[00:06:29]
Narration: There are the bread lines in the gap-widening society of America.

[00:07:12] 19-year-old woman aspiring to join the Navy

[00:07:39]
Narration: "Join the military and make your dream come true" is a myth.

[00:07:55] Wendy McClinton, Black Veterans for Social Justice

[00:08:22]
Narration: People come to the support office for help. It is difficult to return to a normal life once you become a soldier.

[00:09:04]
Narration: In fact, many are caught in homelessness after retired.

[00:09:12] an Army veteran, 34 years old

[00:09:31] an Army veteran, 40 years old

[00:10:07]
Narration: Never the less, military services are admired.

[00:10:16] A high school student

[00:10:40]
Narration: Soldiers are praised as heroes of their hometown. What kind of reason guides younger generations to go to the military?

[00:10:54] A Navy soldier, born in New York, 23-year-old.

[00:11:21] A Navy soldier, born in New York, 22 year old.

[00:12:06] Berkeley, California

[00:12:16] General meeting of the Veterans for Peace, August 2016.

[00:12:28] Barry Ladendorf, Board President of VFP

[00:12:51]
Narration: About 4500 members of Veterans from more than 120 chapters in the world are discussing for a peaceful society without arms.

[00:13:09]
Narration: A photo exhibition was set up for Henoko to explain about the construction of a new base.

[00:13:17]
Narration: Mike has once been stationed in Okinawa as a marine.

[00:13:56] New York, September 11, 2001

[00:14:33] Iraq War broke out, March 2003

[00:14:47] Prime Minister of Japan, Koizumi
Narration: Japan promptly sent Self Defense Forces to show their support of the U.S.

[00:15:04]
Narration: When Mike went to Iraq, though....
Mike: "We were essentially terrorizing people, even though we were supposed to fighting terrorism."

[00:16:30] Henoko, Nago City, December 2015
Narration: Mike was in the circle of sit-inners resisting the construction of a new military base.

[00:16:53]
Narration: Mike was not alone who wants to stop construction of military bases in Okinawa.

[00:17:15.106] A Vietnam veteran

[00:17:31] A Vietnam veteran

[00:18:04]
Many scholars in America also question about the new base construction plan in Henoko.

[00:18:14] John Feffer, expert of the foreign policy for Asia

[00:18:55] General meeting of VFP
Narration: Special Resolution opposing base construction at Henoko and Takae in Okinawa was submitted and accepted as an issue to work through.

[00:19:31]
Narration: There was a woman who hold a special sentiment to Okinawa.

[00:19:39] Monique Salhab, Board member of VFP, Army veteran

[00:20:21] Crime scene of the rape and murder case, Onna Village, Okinawa
Narration: In April 2016, 20-year-old woman was raped and murdered by the suspect of an ex-Marine male in Okinawa. It reminded her of her experience.

[00:21:26] Don Christensen, President of Protect the Civil Rights of Our Defenders

[00:23:38]
Narration: Enough is enough for mlitary as well as war. With a simple hope in his mind, Mike sits in with the people in Okinawa.

(end)

OKINAWA UPDATE/ Dec 22, 2016


OKINAWA UPDATE/ Dec. 22, 2016
What's going on in Okinawa...
#TAKAE: US-JP mil-con manipulate the "cerebration" of half-returning of the NTA. Check carefully the following news sources in details.
#HENOKO: Okinawa prefecture lost the court case.
#FreeProtesters: unusual long period incarceration of more than 65 days.
#OspreysOUT: one crashed down in Henoko, the other belly-landing in Futenma, and another class-A aircraft accident followed in Kadena.

Here are the English news sources to be read for the updating, and please scroll down to see the last section  [What you can do? ].


[From Ryukyu Shimpo]
 One of the local newspapers, which hold the abridged English translation version on the website. It catches up with some time gap from the original news in Japanese.
* This "Special Feature" released at the moment of the rape and murder case in May 2016 is still a good introduction on Okinawa for the english readers.
http://english.ryukyushimpo.jp/special-feature-okinawa-holds-mass-protest-rally-against-us-base/

Takae residents request removal of Osprey to ODB in light of recent crash accident
December 20, 2016 Ryukyu Shimpo online edition
http://english.ryukyushimpo.jp/2016/12/22/26176/

Electronic extra edition: MV-22 Ospreys belonging to Futenma base resume full flight despite objections from Okinawa
December 19, 2016 Ryukyu Shimpo
http://english.ryukyushimpo.jp/2016/12/22/26170/

Onaga calls for removal of “defective” Osprey; government refuses to cancel land return ceremony
December 16, 2016 Ryukyu Shimpo
http://english.ryukyushimpo.jp/2016/12/21/26163/

Nago Mayor demands withdrawal of US Marine MV-22 Osprey from Okinawa
December 16, 2016 Ryukyu Shimpo
http://english.ryukyushimpo.jp/2016/12/22/26173/

US military sets up restricted area on beach to keep people away from Osprey wreckage
December 16, 2016 Ryukyu Shimpo
http://english.ryukyushimpo.jp/2016/12/21/26166/

Editorial: Osprey crash – US Marine Corps has no choice but to leave and land return ceremony should be canceled
December 15, 2016 Ryukyu Shimpo
http://english.ryukyushimpo.jp/2016/12/18/26159/

US Marine MV-22 Osprey crashes off east coast of Nago, 2 of 5 crewmembers hurt
December 14, 2016 Ryukyu Shimpo
http://english.ryukyushimpo.jp/2016/12/18/26153/


[Other Sources]
US Military Returns Land to Japan, but Okinawa Isn't Celebrating
Wednesday, December 21, 2016
By Jon Letman, Truthout | Report
http://www.truth-out.org/news/item/38809-us-military-returns-land-to-japan-but-okinawa-isn-t-celebrating

U.S. Returns Some Okinawa Land to Japan, but Unease Endures
New York Times
By MOTOKO RICHDEC. 22, 2016
http://www.nytimes.com/2016/12/22/world/asia/us-japan-okinawa.html

Can Indigenous Okinawans Protect Their Land and Water From the US Military?
As construction finishes on six new helipads, demonstrations to remove the military are reaching a fever pitch.
By Lisa Torio
Nation, DECEMBER 20, 2016
https://www.thenation.com/article/can-indigenous-okinawans-protect-their-land-and-water-from-the-us-military/

U.S. return of Okinawa training area faces harsh criticism from local residents
BY AYAKO MIE
Japan Times
http://www.japantimes.co.jp/news/2016/12/21/national/u-s-return-okinawa-training-area-faces-harsh-criticism-local-residents/#.WFvy8rbhCRs

[What you can do? Follow these examples of solidarity!]
Swift and important messages are released by the global supporters in English and Japanese, see Peace Philosophy Center web site.

Nothing to Celebrate: December 22 Partial Return of US Marine Corps Northern Training Area in Okinawa  (a statement by 22 international supporters of Okinawa's struggles against U.S. and Japanese militarism)

Again, There is Nothing to Celebrate on December 22  

Nago, Okinawa - We demand release of Yamashiro Hiroji and others from police detention!




OKINAWA UPDATE/ Dec. 13, 2016

Dear friends,

We need much more global attention for the urgent situation developing in both Takae and Henoko, Okinawa. For more details, see the last section of #What you can do?.

This OKINAWA UPDATE/ Dec. 13, 2016 contains...
# TAKAE: Court rejects injunction request by the residents
# HENOKO: Supreme Court will decide on Dec. 20
# Activists in custody
# US-JP military complex abusing Okinawan land
# What you can do? Follow these examples of solidarity!


### OKINAWA UPDATE ### Dec. 13, 2016

# TAKAE: Court rejects injunction request by residents
Naha District Court rejected the request by the residents of Takae for an injunction against the construction of U.S. Military Landing Zones.

Just imagine how we felt when we got this court decision on the next day the world witnessed beautiful fireworks lighting the sky over the land of Oseti Sakowin Camp for the people of Standing Rock Sioux.

Ryukyu Shinpo, one of the Okinawan newspapers covered this great #NODAPL news on the front page with critical tension as it showed another of the double standards of the U.S. Government.
http://ryukyushimpo.jp/news/entry-406737.html  (in Japanese)
http://ryukyushimpo.jp/editorial/entry-410201.html  (in Japanese)

"Temporary injunction from Naha District Court expected before
completion of helipad construction in Takae,” Ryukyu Shimpo, November 10, 2016.
http://english.ryukyushimpo.jp/2016/11/15/26016/

"Court Rejects Petition to Halt Okinawa Helipad Construction,” Jiji Press, December 6, 2016.
http://jen.jiji.com/jc/eng?g=eco&k=2016120600795

“Motion for temporary injunction to suspend helipad construction rejected by Naha District Court,” Ryukyu Shimpo, December 7, 2016.
http://english.ryukyushimpo.jp/2016/12/13/26138/


# HENOKO: Supreme Court will decide on Dec. 20th
Concerning the landfill case in Henoko for the new base for the US Marine Corps, Okinawa prefecture appealed to the Supreme Court abut the right to cancel the ex-governor’s permit in September. The Supreme Court has set the date of the decision on December 20th without holding any court hearings for the appeal. Local Okinawa media predicts Okinawa prefecture will lose the case.

Editorial: Expected loss of Henoko lawsuit indicates denial of local autonomy and democracy, Ryukyu Shimpo, December 13, 2016.
http://english.ryukyushimpo.jp/2016/12/15/26149/

# Activists in custody
Several protesters have been held in custody, including one of the leading organizers, for more than 50 days - with unusual maneuver by the authorities. And the extension of the detention period is decided by the court, leading to public concerns that the courts are biased and side with the JP government. Hundreds rallied in Naha city to protest this unjust oppression on Dec. 8th.

"Prefectural Police arrest January protest suspects, search protest-related locations,” Ryukyu Shimpo, November 30, 2016.
http://english.ryukyushimpo.jp/2016/12/06/26113/

"Editorial: Police investigating the Peace Center and supporting the base construction — unjust oppressions are unacceptable,” Ryukyu Shimpo, December 1, 2016.
http://english.ryukyushimpo.jp/2016/12/08/26124/


# US-JP military complex abusing the Okinawan land
The U.S. government and the military are returning to Okinawa half of the U.S. military's Northern Training Area (NTA) in the Yanbaru forest in northern Okinawa Island following 60 years of exclusive U.S. military usage. The return of the land is now being heralded to local people as an accomplishment by the U.S. and the Japanese governments. This development is receiving a great deal of media coverage.

However, the Okinawa prefectural government, and environmental groups are extremely troubled by the fact that six new landing zones are being constructed for the U.S. military's aircraft training in the remaining part of the NTA - despite strong opposition as a condition for the return of land.
http://edition.cnn.com/2016/12/06/politics/us-japan-okinawa-land-return/

Behind the propaganda ceremony of the return of some of the NTA, in the vicinity of the Central Training Area (CTA) in Ginoza Village, MV-22 Osprey executed External Cargo Suspension Training ignoring requests to halt it by the Okinawa Defense Bureau and protests by the village mayor.

It is another example of uncontrollable US military practice happening in Okinawa.
In NTA, not only this External Cargo Suspension Training, but also Rope Suspension Training (“fast-rope” training), Terrain Flight Training (TERF) by Ospreys have already been witnessed. On top of that, there has been a news release that US Marine Corps executed their drug war training in the NTA.

Under these circumstances, the Abe administration has consecutively decided the approbation of the third party (foreign military other than the US) training in the areas provided for the US-JP Security Treaty, and its hands-off stance for Osprey training, in the series of cabinet approvals. At the same time, USFJ has launched the publicity campaign about the NTA on their website which promotes its joint training with JSDF.


# What you can do? Follow these examples of solidarity!
## Global supports has been voiced by...
*Peace and Justice Commission of the City of Berkeley in California decides "Resolution opposing the Resumption of Helipad Construction at Takae, Okinawa."
http://www.ci.berkeley.ca.us/uploadedFiles/Health_Human_Services/Commissions/Commission_for_Peace_and_Justice/12-05-16-Agenda.pdf

*Veterans for Peace decides to stand with the protesters of Okinawa!
https://www.veteransforpeace.org/
(not yet updated in their website)

## Advocators getting together to send petitions to the US government...
*A voluntary group together with the supporters including the members of the Diet, held a press conference on 7 December 2016 to make public an open letter to the President Obama.
https://openlettertakaeblog.wordpress.com/

*Okinawa Environmental Justice Project, launched in November 2016, along with 38 other Okinawan and Japanese organizations, is sending a letter of concern and request to the U.S. government and the U.S. military regarding the future of the Yanbaru forest in the north of Okinawa Island.
http://okinawaejp.blogspot.jp/

*Joint statement by FoE Japan
http://www.foejapan.org/en/aid/160730.html

*Voices from Eden Project by Green Peace (Japanese only but the graphics explain a lot!)
http://act-greenpeace.jp/ocean/eden/


20161209

北部訓練場に焦点化して沖縄県議会へ陳情、辺野古もね。

【さらに追記:高江から石原さん、安次嶺さん、中村さん、西郡さんから提出された「高江区住民の生活権侵害の現状を把握しオスプレイ飛行禁止を求める」陳情書を紹介しました。末尾までスクロールしてご覧下さい。既に限度を超えている被害にも拘わらず、データがないため感情論で片付けられている現状を直視し、県と県議会が主体的に関わるべき具体的な事項を求めています。】

【追記:ピースメーカーさん陳情書の紹介を追加しました。日本政府との協議を県民に公表せよ、水源を定期検査せよ等の重要な指摘が含まれています。】

米国カリフォルニア州バークレー市市議会で、高江の抗議が取り上げられるそうです。同市平和と正義委員会が「高江ヘリパッド建設再開反対決議」を委員会採択し、本会議に提出されることになったという報道です。
「<米軍ヘリパッド>米バークレー市議会、建設反対決議へ」『沖縄タイムス』2016年12月7日 08:02。
http://www.okinawatimes.co.jp/articles/-/74601
「同決議案は、バークレー市在住の池原えりこさん(沖縄市出身)の提案で、同委員会のダイアナ・ボーン委員がまとめた。池原さんは定例会議で委員らに対し、「高江の闘いは米国では目に見えないかもしれないが、市民らの抗議は今も続いている。米軍基地を使用するのは米軍であり、当事者は米国だ。われわれ米市民には責任がある」と述べ、同決議の重要性を訴えた。」

ということで、海の向こうでも陳情アクションがあったんだー!と大いに勇気づけられたGPたち、12月8日、沖縄県議会に対して陳情書を提出しました。同行した皆さんの陳情も併せてご紹介します。

さて。前回提出された陳状などをがつっと参考にさせていただきながら、今回、ピースメーカー×GPコラボ陳情は北部訓練場の「訓練場」という性格に拘って、県が実情をどのように把握した上で今後を展望しているのか、この点について県民に対する説明責任を果たすように求める内容としてみました。
 21世紀なのに、SACOから20も経ったのに、未だに訓練場を閉鎖せず半分だけしか返さないとごねる米軍と、これに便乗結託した日本政府の法外な新施設工事によって、森林破壊を許してしまった。これは県がどのように判断した結果招いた事態なのか。これから先のことをどう展望しているのか。現に被害を受けており、さらに深刻化すると考える県民住民として「知る権利」があります。翁長知事の言う「収斂する」では、説明責任を果たしたことにならないのです。「苦渋の選択」「沖縄の負担軽減」に継いで「収斂する」がマジック・ワードになっては困ります。だから個別具体的な事実をもって説明していただくため、項目を立てました。各項目は、このところの地元紙の報道に接していれば、つぎつぎと思い当たるところがあるだろうと思います。

1.米軍以外の州軍、自衛隊、外国軍、その他どのような組織の訓練・演習・研修に供されるのか把握できているのか。

2.実弾演習の禁止は明文化されているのか。実弾以外でも、人道上あるいは環境保護の観点から問題あるハイテク兵器についてはどうか。

3.上陸訓練は、国立公園、世界遺産候補地として非常識、禁止すべきだろう。

4.飛行経路をどう把握し規制することが出来るのか。すでに2012年米軍環境レビューで、地形飛行のルートも判明し、「モデルとなる飛行エリア」は、高江集落上空にはみだしている(画像は環境レビュー該当箇所の高江周辺部分です)。「高江集落の上を飛ばない」ことなんて、事実上可能なのか。不可能なのに住民に要請だけさせて責任放棄していないか。

5.オスプレイ単体としてだけではなく、訓練形態による危険性は把握しているか。地形飛行の他にも、複数機、攻撃型ヘリとの複合フォーメーション、空中給油訓練など、把握しているのか。

6.諸事例の比較分析を行うべき。訓練場の返還後も環境汚染で苦しむ諸外国の事例から、沖縄の50年100年先を見通す方針を立てるべき。

7.そのカネは被害に見合うのか?日本政府の提示する金額で自然と生活の破壊は賠償(回復・修復)できるものなのか。その評価がなければ、住民に犠牲を強いているだけ。

8.自然・生活を破壊し暴力と無法の下で強制的に建設された施設を、米軍が活用することは、米国納税者としての法・倫理遵守に適うのか、米国議会に直接問い質すべき。

■合意してないプロジェクト、ピースメーカーとコラボ陳情


GPと同行してくれた皆さんの陳情書も、見どころ満載でした。
以下に紹介しますので、ぜひご参考下さい。

■真喜志好一さん陳情(高江ヘリパッドについて)
・知事は「オスプレイパッド建設反対・使用禁止」宣言を!
 ∵6箇所の着陸帯場所の選定は「米軍の運用上の理由」であった。
 ∵「運用上の理由」とはオスプレイの訓練使用を意味するものであったと判明した
 ∵知事はオスプレイ配備反対を公約している。


■米国ジュゴン訴訟原告、真喜志好一さん陳情(辺野古陸上工事について)
・シュワブ陸上工事容認の根拠を明らかにし、今後の方針を表明せよ!
 ー沖縄県は陸上部工事は新基地建設と関係ないので受け入れたと報道された。
 ーしかし米国側資料によれば、陸上工事は代替施設建設事業の一環と扱われている。
 ∴県議会は、受入根拠を明らかにし、今後の方針を表明すべき。
(添付資料)ジュゴン訴訟で米国側が2007年に明らかにした辺野古の工事の工程表。陸上部や辺野古ダム周辺の兵舎等の建設が、埋立工事の工程と一体となって計画されていることが判る。



■シンクタンク・ピースメーカーさん陳情(翁長知事と「オール沖縄」への緊急要請)
・辺野古埋立は裁判を待たず即時撤回表明を
・高江オスプレイパッドに反対し、返還式典欠席を
日本政府との協議記録の県民への公開を
・「オール沖縄」は建白書をないがしろにしてはならない
ヤンバル水源の安全について定期調査を国に求め、県も独自調査と県民への公開を



■高江区民の石原さん、安次嶺さん、中村さん、西郡さんの陳情
・高江区住民の生活権侵害の現状を把握しオスプレイ飛行禁止を求める。
既に限度を超えている被害にも拘わらずデータがないため感情論で片付けられている現状がある。
・現状の把握のために必要なのは・・・
 ー知事と県議会による現地視察
 ー県独自の騒音測定調査(防衛局データは住民の必要に応えておらず第三者性も欠いている)
 ー米軍フライト記録の公開を要求
 ー軍特以外にも文教厚生委員会が子育て家族への聞き取りを


20161208

Okinawa Environmental Justice Project/ 沖縄環境正義計画

オキナワEJP(沖縄環境正義計画、漢字にすると堅い!)として「懸念と要請の手紙:やんばるの森の世界遺産登録に向けて」と題した要請文を作成し、米国大使キャロライン・ケネディ氏と在日米軍関係機関に発出しました。この文書に、合意してないプロジェクトも連なりました!
「やんばるの森はこのままで世界遺産になれるのか?」
「米軍の北部訓練場がいつまでも居座り、超低空飛行訓練や新しいヘリパッド建設が強行されているのに?」
「米国政府と米軍は、そこんとこどう考えてるの?」
こんな疑問を投げかけています。

オキナワEJPのブログには、現在、英語の文書がアップされています。米国の人々と英語で伝わる友人たちへ呼びかけるのを手伝って下さい。
希望を拡散! 頼む!
Okinawa Environmental Justice Project
http://okinawaejp.blogspot.jp/


Okinawa Environmental Justice Project (Okinawa EJP), along with 38 other Okinawan and Japanese organizations including Project Disagree, are sending a letter of concern and request to the U.S. government and the U.S. military regarding the future of the Yanbaru forest in northern Okinawa Island.

Can the Yanbaru forest become a World Natural Heritage site? Or would the presence of the U.S. military's Northern Training Area in the Yanbaru forest, low altitude flight training, and the construction of new landing zones hinder the forest's chance of becoming a World Heritage Site? Would the U.S. military and the U.S. government make sure that the Yanbaru forest become a World Heritage site? These are some of the concerns and requests expressed in the letter.

Please read our letter and help spread the word and hope to the world!
Okinawa Environmental Justice Project
http://okinawaejp.blogspot.jp/


Original English ver.




日本語訳版(マップは英語のみ)Japanese Translation ver.


20161204

高江のためにできること>12月県議会への陳情

前回、ニューヨークの東村から高江を叫んでしまったことに多少無理があったかなー、なんて反省気分だったのですが。
 見つけてしまいましたよ。ジョゼ・ボヴェさん。
 2003年、メキシコのカンクンで開催されたWTO(世界貿易機関)閣僚会議への抗議に、現地に駆け付けることができなかったボヴェさん。「カンクンに行けないならカンコンだ!」とフランスのカンコンというところで集会を呼びかけていたのでした。ル・モンドの過去記事にバッチリな写真が挙がっていました。語呂合わせというか駄洒落というか。いいじゃないですか。この感じ。

 ということで、反省は不要と判りました。

 いろんなところから出来る高江のための支援。再び。
 沖縄県議会への陳情の締切が廻ってまいりました。沖縄県議会の「議会情報」のなかにアップされた「平成28年第6回定例議会の日程」を見ると、軍特委への請願・陳情締切は、12月8日(木)となっています。うりひゃ。もうすぐじゃないか。
 現場、申し入れ、抗議、送迎車、情報公開請求、裁判、上映会や情報交換、みんないろいろ頑張っている。陳情もまた、政治に窓を開けるひとつの方法です。現地に足を運ぶのが難しくても、これなら参加できるという方。ぜひいかがでしょうか。
 地道でコツコツした方法です。ズバッとしたりガツンときたりウォーてなったりしません。でも、この積み上げが必ず活きてくる。これまでもそうだったし、これからもそうです。

 陳情書作成のノウハウは、前回の投稿もご参考下さい。
 そして、ここでは前回会期に高江のために出された陳情書を、参考として紹介させて頂きます。提供して下さった皆さん、ご協力感謝!(ブログにPDFを貼り付けるのが、意外にやっかいで、時間がかかってしまいました。。。)
 陳情にガチッとした決まりはないのですが、そうはいってもお手本があると心強いでしょ。また、陳情書を複数並べてみると、県議会に精査・審議してほしい論点を一本化せず、それぞれが自分の得意分野から挙げることの意義が、伝わるんじゃないかな。
 陳情は、県議会・県政を批判糾弾する(だけの)機会ではない。むしろ、「さーて。県議会を通じて県にどんな道具で国と闘ってもらおうか」という意図を伝えるために公的に開かれた絶好の機会じゃないかと思う。税金の有効活用であるだけでなく、審議を通して、沖縄の自己決定権の実践というものを共同経験することじゃないだろうか。なんてね。


NACSーJ(日本自然保護協会)さん。


宮城康博さん。


IPP(インフォームド・パブリック・プロジェクト)さん。


石原理絵さん。




20161129

WE ARE HERE! 12月の辺野古・高江カー情報

Join Takae Sit-in Protest!
Bring your own meal, water, and sign board!
Shima gurumi Bus
- Wed and Sat 8:30am @Kenmin Hiroba, Naha (in front of the Okinawa Prefecture Building)
- Donations are appreciated: 1000 yen to Henoko/ 1500 yen to Takae
- No advance reservation necessary
Okinawa Peace Citizens Network Bus
-Mon, Wed, and Sat 5am @Kenmin Hiroba
-Advance reservation required, Nagamine 090-2712-6486 or Shiroma 080-1782-6598
-Other transportation support schedules are as follows.

私たちは、ここにいる!
12月の森をみんなで守りましょう。
暖かい服装や飲み物を準備して、お出かけ下さい。

【島ぐるみ会議バス】
・毎週水・土
・県民広場8時30分集合、9時出発。
・辺野古往復1000円、高江往復1500円のカンパをお願いしています。
・事前申込み不要

【沖縄平和市民連絡会】
辺野古・高江への支援送迎車とチャーターバスの日程等は下記の通りです。必ず末尾の注意事項を読んでどしどし利用して下さい。
・12月1日(木)送迎車、那覇IC前8時
・12月2日(金)送迎車、那覇IC前6時
・12月3日(土)高江バス、県庁前5時発
・12日5日(月)高江バス、県庁前5時発
・12月6日(火)送迎車、那覇IC前8時
・12月7日(水)高江バス、県庁前5時発
・12月8日(木)送迎車、那覇IC前8時
・12月9日(金)送迎車、那覇IC前8時、辺野古限定
・12月10日(土)高江バス、県庁前5時発
・12月12日(月)高江バス、県庁前5時発
・12月13日(火)送迎車、那覇IC前8時
・12月14日(水)高江バス、県庁前5時発
・12月15日(木)送迎車、那覇IC前8時
・12月16日(金)送迎車、那覇IC前6時
・12月17日(土)高江バス、県庁前5時発
・12月19日(月)高江バス、県庁前5時発
・12月20日(火)送迎車、那覇IC前8時
・12月21日(水)高江バス、県庁前5時発
・12月22日(木)送迎車、那覇IC前8時
・12月23日(金)送迎車、那覇IC前6時
・12月24日(土)高江バス、県庁前5時発
・12月26日(月)送迎車、那覇IC前8時
・12月27日(火)送迎車、那覇IC前8時
・12月29日(木)送迎車、那覇IC前8時

1. 送迎車は、基本3名定員。那覇IC前(沖縄自動車道那覇インター入口)バス停を原則8時に出発して、同乗者の希望により高江・辺野古まで行きます。高速内のバス停での途中乗降車も可能。
2. 高江バスは、55名(土)か27名(月・水)定員。 県庁前バス亭に4:55集合、5時出発(厳守)。高速を通って名護経由高江行き。午後7時頃に那覇に帰る予定。高速内のバス停での途中乗降車も可能。途中の休憩所などでトイレタイムを多めにとりますので、ご了解下さい。
3. 希望者は必ず事前の申込みを、必ず長嶺(090-2712-6486)か城間(080-1782-6598)まで。
4. 弁当・飲み物・雨具等各自で持参。
5. 沖縄平和市民連絡会では、この行動の定期化のため、送迎車のガソリン代と高速料金援助のカンパを募っています。カンパの宛先は以下。
(口座番号)01710-5-88511
(加入者名)平和市民連絡会
(通信欄)辺野古・高江行きカンパと記入してください。

20161030

11月の辺野古・高江カー情報

【追記】島ぐるみ会議の辺野古・高江バス
「11月も毎週水曜・土曜運行!」情報
・申込み不要、先着順(7名以上のグループでの利用は要事前連絡)
・往復辺野古1000円、高江1500円
・空席あれば辺野古ー高江500円
・沖縄県庁前けんみん広場8:30分集合17:15帰着予定
・昼食飲み物など各自で持参して下さい。
(連絡先)
shimagurumi@gmail.com
098-943-9830
ーーー


平和な市民による11月の高江行き、辺野古行きカー情報です。利用する際は行き先など個別の特記事項を確認し、末尾の注意書きを必ずご一読下さい。土曜日は高江に向かうバスがあります。どしどし活用しましょう。

・11月1日(火)、3名
・11月2日(水)、3名
・11月4日(金)、3名、インター前午前6時
・11月5日(土)、チャーター大型バス、県庁前5時発、高江行
・11月7日(月)、3名、インター前6時30分発
・11月8日(火)、3名
・11月9日(水)、3名
・11月10日(木)、4名、県庁前、7時30分発
・11月11日(金)、3名、インター前8時発・辺野古限定
・11月12日(土)、チャーター大型バス、県庁前5時発、高江行
・11月14日(月)、3名、インター前6時30分発
・11月15日(火)、3名
・11月16日(水)、3名
・11月17日(木)、3名
・11月18日(金)、3名、インター前午前6時
・11月19日(土)、チャーター大型バス、県庁前5時発、高江行
・11月21日(月)、3名、インター前6時30分発
・11月22日(火)、3名
・11月23日(水)、3名
・11月24日(木)、3名
・11月25日(金)、3名、インター前午前6時
・11月26日(土)、チャーター大型バス、県庁前5時発、高江行
・11月28日(月)、3名
・11月29日(火)、3名
・11月30日(火)、3名

1. 送迎車は、那覇インター前バス停で待機しています。
同バス停を原則8時に出発して、同乗者の希望により高江・辺野古まで行きます。高速内のバス停での途中乗降車も可能です。
2. 同乗希望者は、必ず長嶺(090-2712-6486)か城間(080-1782-6598)まで事前に連絡して下さい。
3.沖縄平和市民連絡会では、この行動の定期化のため、送迎車のガソリン代と高速料金援助のカンパを募っています。カンパの宛先は、
(口座番号)01710-5-88511
(加入者名)平和市民連絡会
通信欄に「辺野古・高江行きカンパ」と記入してください。
---

※写真はニューヨークのチャイナタウンに出現しているスペースDecolonize this Place
様々な運動の現場に関わる人たちがニューヨークで集い発信し作戦を練る場所を提供してくれています。植民地化された場所を取り戻すこと、いま・ここからできること、沖縄の私たちもまさにこのような精神で連帯するピープルの一員だ!と思いつつ、辺野古と高江のステッカーを置いてもらいましたよー。

20161022

¡despierta! 目を醒ませ!

不当逮捕拘束が続いている。その人びとへ手紙を書いて送るように、この記事を書いてみる。
 ある筋から聞くところ、N市警察署内の代用監獄に備えられた図書のなかに、沖縄の基地問題を知るための文献が含まれているのだという。
 望まないかたちではあっても、ひとり喧騒を離れて沈思黙考する時間を、偶さか許されることがあるならば、そうした書架のなかに見つけてほしい本のことを考えた。高江で闘う人々のために、例えばネルーダの詩集を届けたい。

20161018

20161011

10月の辺野古・高江カー情報

LOVE & PEACE
RESPECT
JUSTICE

平和な市民による2016年10月分辺野古・高江カー情報です。末尾の注意事項を熟読の上、ご利用下さい。
高江のスペシャル・コンバージェンス・デーは、水曜日と土曜日。このうち土曜日の平和市民連絡会によるチャーターバスが、予定に組み込まれています!

・10月1日(土)チャーターバス、県庁前5時発、高江行
・10月3日(月)、3名、辺野古限定
・10月4日(火)、3名、辺野古限定
・10日5日(水)、3名、5時発
・10月6日(木)、3名
・10月7日(金)、3名
・10月8日(土)チャーターバス、県庁前5時発、高江行
・10月10日(月)、3名、インター前6時30分発
・10月11日(火)、3名、辺野古限定
・10月12日(水)、3名、5時発
・10月13日(木)、3名
・10月14日(金)、3名、辺野古経由高江、7時発
・10月15日(土)チャーターバス、県庁前5時発、高江行
・10月17日(月)、3名、インター前6時30分発
・10月18日(火)、3名、辺野古限定
・10月19日(水)3名、5時発
・10月20日(木)、3名
・10月21日(金)、3名、辺野古経由高江、7時発
・10月22日(土)チャーターバス、県庁前5時発、高江行
・10月24日(月)、3名、インター前6時30分発
・10月25日(火)、3名
・10月26日(水)、3名、5時発
・10月27日(木)、3名
・10月28日(金)、3名
・10月29日(土)チャーターバス、県庁前5時発、高江行
・10月31日(月)、3名、インター前6時30分発

1. 送迎車は、那覇インター前バス停で待機しています。
同バス停を原則8時に出発して、同乗者の希望により高江・辺野古まで行きます。高速内のバス停での途中乗降車も可能です。
2. 同乗希望者は、必ず長嶺(090-2712-6486)か城間(080-1782-6598)まで事前に連絡して下さい。
3.沖縄平和市民連絡会では、この行動の定期化のため、送迎車のガソリン代と高速料金援助のカンパを募っています。
カンパの宛先
(口座番号)01710-5-88511
(加入者名)平和市民連絡会
通信欄に「辺野古・高江行きカンパ」と記入してください。

20160917

もう「やんばる国」がいいんじゃないか

 2016年9月15日、やんばる国立公園制定が発表された。
 日本司法の歴史に汚点を残す辺野古の判決を翌日に控えて、そして高江と辺野古で海と森を真実守っている市民が弾圧されているのを知りながら、いったいどんな感性で「お目出度う」と言うことが出来たのだろう、と思う。タイムスの報道写真を見ると、ちゃっかりセンターにポジション取りしているのは、米軍のために自らの選挙基盤であるやんばるの海と森を破壊する計画に賛成したため地元選挙区で落選、比例復活した国会議員。農道の使用は身体を張ってでも阻止すると言ったのに、歩いて入るのはいいよとかいう矛盾の人、N1・G・Hのヘリパッドと付帯道路工事で村境の森を切り捨て、林道と皆伐で切り刻む山のゾーニングが成功して嬉しそうな人が、その両脇を固めている。ささくれた心では、もうそんな風にしか見ることが出来ない無残な写真だ。

20160914

人びとが動き出している、人びとに続こう

人びとが、どんどん、動き出している。
 高江住民は「県議会にしかできない仕事をして欲しい」との要請を行った。
●<米軍ヘリパッド>高江の母親ら「住民の声聞いて」 沖縄県議会に要請『沖縄タイムス』2016年9月11日 13:21。
http://www.okinawatimes.co.jp/articles/-/61641

 沖縄平和市民連絡会は県議会に「東村高江における派遣機動隊による過剰警備・大弾圧を止めさせるための陳情」を提出した。その元になった資料についての報道は以下。
●北部着陸帯警備 沖縄県警、県外機動隊の燃料や高速代負担『琉球新報』2016年9月10日 05:04
http://ryukyushimpo.jp/news/entry-354233.html

座り込み現場と生活を往復しつつの訴えだ。
そして現場は、人びとの想像力に満ちている
バスが、市民車が、希望を運ぼうと参加者を待っている
次の旅に向けて、出発の準備はできたかい?
ひとりひとりが根を持つ、具体的な行動で、高江の工事を止めよう。
機動隊が道を寸断し、自衛隊のヘリが頭上を飛んだとしても。
抗議し阻止する私たちの希望に対して具体的なことは何もできないのだから。
動き出している人びとに、連なろう。
人びとに続こう。

 ダコタ・アクセス・パイプラインに関連して、デモクラシーNOW!のエイミー・グッドマンに「不法侵入」で逮捕状が出たという。原因となったのは、聖地破壊に抗議する人びとに対し民間警備員が犬をけしかける様子、噛まれて怪我をした人、ペッパースプレーを浴びせられた人などを実況したデモクラシーNOW!の放送。SNSや大手マスコミもこの記録を活用して、事態を広く伝えることに貢献したものだっただけに、報道の自由に対する弾圧だと怒りの声が上がっている。この時のフッテージは、日本語字幕付きで視聴することができる。mu-nuclear-free.comさんによる翻訳字幕作業有り難う!もちろんDN!Japanもいつも有り難う



 mu-nuclear-free.comさんによるもう一つの日本語字幕による紹介も取り上げたい。
ローレンス・オドネルのニュースコメンタリ番組「ザ・ラスト・ワード」で8月25日に放送されたもの。パイプライン問題を通して植民地主義を厳しく批判している。





人びとは、草、民衆であり、市民と呼ばれた。シニシズムに折れないし、動くことをやめない。不安になるときは、横に開き縦につながろう。縦の時間軸でつながるのに相応しい、過去を振り返るための良書を携えて、現場に向かってみて下さい。

 かつて小田実は、ベトナム反戦運動の担い手である「市民」を指して、「チョボチョボの市民」と呼んだ。小田はそうした「チョボチョボ」の存在が一人一人集まり、創意を凝らして戦争に反対するのが「市民運動」であると説いたわけだが、その「チョボチョボの市民」こそ、ほかならぬ「ふつうの市民」なのであった。ここで成立していた「ふつうの市民」と「運動」との間の連関は、いつの間にか断ち切られてしまい、右に見たような表象の転移が一部で生じているということを認識しなければならない。たしかに「市民」を名乗りつつ運動者を排除する動きは、「水俣病」の名称の廃止を訴えたり、患者たちを「ニセ患者」と呼んだ水俣の「市民」の例にとどまらず、多数の前例(ただし局地的な)があるわけだが、いまや社会全域をこのような反「運動」ポピュリズムが席巻し始めていることに注意が必要である。とりわけこの現象が加速的に進行しているインターネットの匿名掲示板などでは、運動に携わる市民を「プロ市民」と呼び、揶揄の対象として拝外意識が煽られているのである。
 こうした風潮の一端があらわれたものと私が考えるのが、2004年4月にイラクで起きた、NGO活動家の「人質」事件である。詳しくは『占領と平和』第2部第6章を参照していただきたいが、ここでメディアによって撒き散らされた「自作自演」論は、活動家と「フツー」の人々を切り離し、「そんなことやっている(「フツーでない」)人間は○○されてあたりまえだ」という排除の「自己責任論」として展開された。ここには、自立した人間の存在を理想とする啓蒙主義的な「市民」言説があるわけでもなく、ただ「フツーでない」人物像を作り上げておいて「甘え」「自己満足」といった負のレッテルを貼るためだけに「自立」が説かれている。この「自立」の語の限定と矮小化は、ネオリベラリズムの下での「自立支援」などという語法と同様の問題をはらんでいるといえるだろう。
 いまや、単になにもしないだけでなく、何か運動をしている人々を「反日分子」呼ばわりし、自らはあたかも「無色」であるかのように欺瞞して、他者の足を引っ張ることに快楽を見出すシニシストたちが、「ふつうの市民」の語の所有権を主張しているという現実がここには存在している。
道場親信『抵抗の同時代史:軍事化とネオリベラリズムに抗して』人文書院2008年、208-210ページ。

道場親信『占領と平和:<戦後>という経験』青土社2005年。
道場親信『抵抗の同時代史:軍事化とネオリベラリズムに抗して』人文書院2008年。

R.I.P.

20160913

高江ヘリパッド>エセアセス「検討図書」の検討から

 高江ヘリパッド>エセアセス>検討図書について素人ながらの検討してみます。
 現場で作業を止めることの正しさを、環境アセスメントの非専門家が、アセスという制度の面から裏付けることを目的としています。専門家は自分の専門世界のなかに生きているので、制度や手続きが整っているように見えれば「問題ない」と結論付けてしまいがち。しかし、生活者の視点から見れば、それは正義とは呼べない事態がしばしば起こります。権力を持つ国が、制度を悪用するような時がそれです。

  もくじ
 (1)そもそもアセスがない
 (2)世にも奇妙な「検討図書」
 (3)作業ヤードの亡霊
 (4)モノレールと山道
 (5)準拠するの?しないの?:ダブスタその1
 (6)影響あるの?ないの?:ダブスタその2

(1)そもそもアセスがない

まず第一に、そもそも論から。アセス対象でないことが、そもそもの間違いの元。これについては、エセアセスについてまとめたこれまでの記事も参照されたい。嘘の上に嘘を塗り固めて・・・という表現があるが、エセの上にエセを重ねると、ホンモノらしさや誠実さを目指すのではなく、むしろ、ただただそこから遠ざかっていくだけの行為となるようなのだ。エントロピー増大するいっぽうという、キミらはアセスのビッグバンかと言いたい。
 オスプレイの配備に係っては、同じ時期にハワイイを含む米国内でのアセス事例との落差が際立っていたことを、すでに地元紙が取り上げて比較検証してきた。仲井真県政当時に確定したのは、「ヘリパッド、いわゆる接地帯のみの移設事業とされていることから」条例アセスの対象事業ではない、そして米軍の運用は建設工事のアセスと関係ない、という態度方針だった。こんなことはもう通用しないだろう。
 現在、N4先行提供が、結果として重大な被害を招いた事実は、充分に想定可能だったし、現にそれを想定して、住民は反対運動を闘ってきたのだ。その人びとの付託を受けたならば、N1、G、Hについては待ったなしの即効性ある対応、県民の命と安全を優先する対応をするのが、政治の仕事ではないか。そして県政に可能な手段のひとつが県条例アセスの適用であることは言を俟たない。

(2)世にも奇妙な「検討図書」

そのあまりの破天荒振りに、怒りの鉄拳をも通り越して、関係者を黙らせてしまっているのではないかと思われる。「検討図書」のことだ。2016年7月にオキボが沖縄県に提出したという文書については、すでに地元紙が問題点について報道している。
・<沖縄・高江ヘリパッド>3地区同時工事で運搬車4倍に/1日124大、森への影響避けられず『沖縄タイムス』2016年8月27日 05:00。
http://www.okinawatimes.co.jp/articles/-/59337
・「高江ヘリパッド工事モノレール1.2キロ/防衛局、資材搬入で検討」『琉球新報』2016年8月12日 11:34。
http://ryukyushimpo.jp/news/entry-334538.html

 何しろ、準拠してきたはずの法にも基づかない。「環境影響評価検討図書」などという規定はどこにもない全くの創作物。対話を積み上げて完成提出した「評価図書」の後に「検討図書」とは。さすがSLAPPをやってのける省だけあって、制度を空手形とでっちあげで振り回すのもお茶の子さいさいか。法の趣旨の達成を目的としない制度の悪用にも、SLAPPみたいな命名が必要だと痛感する。「民衆の参加と監視を疎外する矛盾だらけのアセス破壊」Contradicting Assessment Ruining Against Public Participation and Observation=CARAPPO(カラッポ)みたいなの、誰かいいの思い付きませんか。
 はっ。
 つまらぬことに時間を割いてしまった。。。これも基地被害か。

 閑話休題。根拠がないものだから、オキボはこの文書の冒頭にこんな文章を掲げている。

【本資料の位置づけ】 本事業は、沖縄県環境影響評価条例の適用外であるが、沖縄県北部地域(ヤンバ ル)の自然環境の保全に最大限配慮するとの観点から自主的判断によって、同条例に準じて手続きを実施した。今回、本事業を施工している途中であるが、残余部分 の施工にあたり、施工計画の変更を行う予定であり、この内容については、本来であれば、事後調査を行うことで調査・検討すべきと考えるが、自然環境の保全の観点から、事前に説明を行うこととした。この資料は、その説明のために作成したものである。(1−1ページ)下線強調は引用者による。

 そもそもに立ち戻って、アセス条例対象外にしたのは間違いだったとすべきことは何度も繰り返して確認したいが、しかし過去に戻らずとも、現時点に立った判断は充分に可能だ。可能だと説明する口が恥ずかしくなるくらい当然のことではないか。エセだった当初からしても全く想定外の工事作業内容が増大しているのだ。唖然とするような追加工事作業は主に次の3点にある。

 ・作業ヤード
 ・モノレール
 ・資材のヘリ空輸

 エセアセスの時点で、すでにN1作業道、宇嘉川河口とGをつなぐ歩行ルートは後出しだったと、指摘し続けてきた。だが、もはや後出しどころではない、住民説明会の内容からもかけ離れた工事に変わり果てたのである。これを「本来であれば事後調査」でいいもの、などと必要もない強弁までするのは、改変と呼べる程度を逸脱していることを自覚しているからなのだろう。
 すでに新聞報道で、3地区同時工事による環境負荷の激増、ヘリ輸送については報道等で指摘されているので、以下では、「作業ヤード」と「モノレール」について、まだ指摘されていないようだが重要と思われる点を取り上げたい。

(3)作業ヤードの亡霊


始めにG地区進入路始点 部の急傾斜地において、重機進入に必要な最小限度の盛土工事を行うため、当該盛土に必要な土砂(約 1,600m3)を作業ヤードより採取することとした。 H地区付近には、過去に海水揚水発電所の建設に伴い残土置場として使用された改変済みの用地(約 5,200m2[約130m×約 40m])が存在する。事前調査によれば、当該用地は、残土が残されたままの状態で、主にススキ等が生育している土地で、樹木の生育が確認されていないことから、当該用地を作業ヤードとして使用することで、自然環境に対する大きな負荷を伴うことはない。(2−19ページ)

 サラりと書いてある重大な内容に驚愕した。今回の戒厳令で機動隊に封鎖された後、淋しく営業終了してしまったあの「やんばる海水揚水発電所」建設当時の亡霊が飛び出したからだ。この奇天烈「検討図書」には、作業ヤード予定地の航空写真まで添えられているが、もこもことしたブロッコリーのやんばるの森に40m×130mのハゲた長方形がある!揚水発電所が試運転を開始したのが99年だから、少なくとも10数年以上も放置されていたのに、そこにはススキしか生えていないというのだ。環境の負荷がないどころの話では済まない。防衛局は「残土置場」の放置という過去の亡霊、寝た子を起こしてしまったのではないか。
背景を知らない人には見過ごされるだろう。亡霊なんて大袈裟と思われるかも知れない。だが、ヘリパッド座り込みに参加して、在りし日の(涙)揚水発電所の八角形の貯水池を見学した人は多い。貯水池を見渡す展望台から振り返ると、高江校の子供たちが卒業の記念植樹をしていた場所があったのをご記憶の方も多いと思う。
 あの一帯は、発電所建設事業の一環として行われた、残土の自然回復の試験地だった。研究者らも関わったその試みは、事後も経年観察され、高く評価されてきたはずだ。「土木ウォッチング」というサイトに、J-POWER仲田貞夫氏によって投稿されたやんばる揚水発電所の自然回復の試みの記事を読むことができる。財団法人新エネルギー財団のサイトには、さらに詳細のプロジェクト報告が上がっている。「従来の土捨場に対する概念を超えて、野生生物(鳥、昆虫、植物等)が共存共生できる生態系を持てるような環境を創成する場所(ビオトープ)として土捨場を位置づけた」と評価し、「成功」と結論付ける内容だ。この建設を請け負った国場組のサイトには「土木技術学会賞」を受賞したことが記録されている。

 ハゲた長方形の話はどこにも出てこない。

 これはつまり、90年代の発電所建設で問題となった土捨場が、訓練場の中にあるという理由で放置されていたという事ではないだろうか。あるいは、放置する目的で訓練場の中を使用したという見方も出来るのではないか。そしていかに残土とはいえ、15年間経過しても木が生えない土壌とは何なのか。このように書けば、N4ヘリパッド向かいの赤土が表土に剥き出しになった場所を思い浮かべる人も多いのではないだろうか。「米軍基地跡地」、「埋めた」、とくれば、あのサッカー場ドラム缶事件のことを、ついつい思いだしてしまうピリピリ体質を持つ沖縄の私たちは、これを土壌・水質調査の必要なしと片付けることはもうできない。
 土砂は産業廃棄物のグレーゾーンにあって、再利用や埋め戻しには環境への厳正な対応が求められる。生物多様性の貴重なやんばるにおいては最重要課題のはず。「土捨場」が既成概念を覆すビオトープになったと持ち上げる、そのすぐ側に「残土置場」というハゲた長方形が放置されていた。この作業ヤードは、その対応逃れの発覚であり、さらに土砂を使い回す、マネーロンダリングならぬ土砂ロンダリングの可能性すらある。作業員の健康に対するリスク、盛土に再利用しようとしているG地区への影響など、事前に調査する必要がある。
 あとひとつ、これはとても素朴すぎる素人考えかもしれないが、そこに「改変済みの用地」130m×40mがあるのに、なぜわざわざ近くの森を伐採して直径75mのヘリパッドHを増設する計画にしたのか、という疑問も、付け加えておきたい。

(4)モノレールと山道

奇天烈「検討図書」によると、資材搬入のための「モノレール」を設置するという。抗議する住民に向き合わず、裏をかいて工事を進めようとする、その搬入方法をめぐる問題点は厳しく追及すべきだが、環境アセス的にはどうだろうか。奇天烈「検討図書」によれば、全長5mの台車を走らせる70 cm 幅の1.2kmのモノレールを通す計画で、5センチの単管2組を1.2メートル毎に杭打ちし、「環境を改変しない」そうなのだ。1日4往復程度を予定していて、排気ガスなどの影響も小さいそうなのだ。
 環境を改変するかどうかを評価決定するのは、防衛局ではない。現に、県環境影響評価審査会会長も懸念を表明している。
 「検討図書」には敷設予定の地図が付されており『沖縄タイムス』報道がこれを略図にして掲載している。地図を見ると、モノレールはN1予定地とN1裏との中間くらいの地点を起点とし、H予定地までとなっている。つまり、山道の途中から突如始まり、新たに設けようとしている作業ヤードにも届いていない。
もちろんモノレールを敷設することが目的ではないだろう。「検討図書」には「モノレールによる人員・資材等の輸送」とある。資材の輸送という点では、始点と終点で、その資材の積み降ろしが必要なはずで、作業ヤードとバラバラに敷設するほどの非合理はないだろう。また待機場所が確保されていなければ作業は危険も伴うだろう。
 これとは別に、ヘリによる空輸が、すでに始まっており、このモノレールは、「人員」つまり作業員が道を使わずにワープ(!)することだけが目的じゃないかと思ったりする。まさに「住民に向き合わず裏を掻く」のが目的のモノレール敷設と言ってよい。
 また、資材運搬用モノレールを設置することができるなら、なぜN1作業道が必要なのかという素朴ちゃ〜んな疑問も湧く。N1道は「必要」なのだ。多分。完成後にこれを訓練に使う米軍にとって。
 ということで、このモノレールは、N1作業道と別々の事業ではない。N1作業道の途中を始点としており、モノレールを利用するにはN1作業道の利用が避けられない。何度も繰り返すがN1作業道はエセアセスすらされていない。それどころか、今回のヘリ空輸作戦に関連して「検討図書」にはサラッと「資材置場」という文字がN1ゲート地点に書かれている。機動隊を大規模動員して暴力と戒厳令の下に作った資材置場は、もはや、既存のもの扱いになってしまっている。「木を一本も切らない」「今ある山道を使う」といって森を寸断しつつあるN1作業道と、このモノレールは、個別の工事に切り刻んでばらばらに申請し環境アセスの適用除外を狙ったアセス逃れの典型として厳しく監視しなければならないのではないか。

 参考まで、沖縄県条例アセスのあらましは以下で確認できる。
http://www.pref.okinawa.jp/site/kankyo/seisaku/hyoka/documents/kankyoueikyou-pamphlet.pdf
 これによると、「林道」は一般地域、特別配慮地域とも、幅員4m以上、距離2km以上が県条例アセスの対象である。「モノレール」については、一般地域で5km、特別配慮地域2.5km以上が県条例アセスの対象となる。「特別配慮地域」とは、国立公園特別地域等の自然環境保全上、特に配慮が必要な地域をいう、とある。
 作業道とモノレールを合わせただけでも、新たに出て来た工事は、エセアセスの修正とは言えず、世界遺産登録を目指すほどの特に配慮が必要な森において、県条例アセスとすべき充分な規模ではないか。

(5)準拠するの?しないの?ダブルスタンダードその1

もはやお馴染みになっていると思うエセアセスを、今更、「問題点」と指摘するのも疎ましいが、「自主アセス」と言って県条例に準拠するとしておきながら、今回の奇妙な「検討図書」の提出は、「へ?」とアセスの専門家が思わず気抜けの声を漏らすほどの独創性の高い文書として登場した。このことをどう考えたらいいのだろう。
 現在、沖縄防衛局は、沖縄県環境影響評価審査会に案件を持っており、それは
沖縄県環境影響評価条例に基づく手続きの情報からも確認できる。
http://www.pref.okinawa.jp/site/kankyo/seisaku/hyoka/tetsuzuki/joho-jourei.html

「条例の手続きに準じて事業者が自主的に環境影響評価を実施する事業の手続きの状況」と、わざわざ別枠が設けられ、ここに「北部訓練場ヘリコプター着陸帯移設事業(仮称)」がある。
http://www.pref.okinawa.jp/site/kankyo/seisaku/hyoka/tetsuzuki/jishu-2.html

 まだ終わっていないのに「事後報告」の段階なのは、N4の先行提供事件があるからだ。そして、事後報告中なのに、「変更」があると届け出たということらしい。やんばるの自然林を60本切って事後報告したらお咎めなし、追加伐採の許可すら得てしまうという事件もあったけれど。この文書も、そもそも「本来なら事後調査でいい」が出してやったという態度で提出されている。
 ここにはエセアセスの本質的な問題が表出している。自分たちの都合で勝手に解釈することは「準拠」とも呼べないし、法令遵守にはほど遠い。そして、エセを放置した結果として次々と同種の問題が引き続いているのだ。
 そのあまりの独創性に狼狽えていてはいけないのであり、ダブルスタンダードが明確になった証拠文書として捉える必要がある。これまで培われて来た環境アセスの倫理価値を著しく損なう振る舞いなのであり、厳しく指弾すべきものだ。問題は、だれが、いつ、これを食い止めるのか、に懸かっている。

(6)影響あるの?ないの?ダブルスタンダードその2

少し違う角度から、この状況を眺めて見よう。「防衛省特定防衛施設周辺整備調整交付金」という、長い名前の交付金がある。防衛省のサイトによれば次のように説明されている。

ジェット機が離着陸する飛行場や砲撃などが行われる演習場等については、特にその周辺の生活環境や地域開発に影響を受けている市町村があります。
 それらの市町村には、交通・レクリエーション・社会福祉施設等の公共用施設の整備に使用できる交付金を交付しています。

 北部訓練場は、2011年になってようやく、この特定防衛施設の対象として指定された。つまり、訓練場を擁する国頭村と東村は、この交付金を受け取る対象市町村に当初から含まれていたわけではなく、遅れて加わった村である。ちなみに大宜味村も後背山間部で訓練場に接している周辺市町村と言えるけれども対象指定されていない。このことから、指定の根拠を我田引水的に推察してみる。すなわち東・国頭両村が指定された根拠として重大視されたのは、訓練場内にある航空施設「ヘリパッド」の存在だ、と考えてみることだ。

 沖縄県「沖縄の米軍及び自衛隊基地(統計資料集)平成28年3月」の関連する部分を見て見よう。
沖縄県「沖縄の米軍及び自衛隊基地(統計資料集)平成28年3月」
http://www.pref.okinawa.jp/site/chijiko/kichitai/toukei.html

>2. 基地と経済・財政、3 基地関係予算・事業(PDF:2,896KB)
http://www.pref.okinawa.jp/site/chijiko/kichitai/documents/h28toukei07.pdf

 この資料でも、北部訓練場のある国頭村と東村は、他市町村から遅れて2011年(H23年)から調整交付金が始まっていることが確認できるだろう。また、「防衛施設周辺の生活環境の整備等に関する法律」の第9条に定められているので別名「9条交付金」とも呼ばれるこの交付金は、使途を公表するという条項が設けられているので、Webを検索すれば、いろいろな市町村が公開している交付金の報告を見ることができる。東村はここで公表している。何年度にどれほどの金額を受けどれほど支出して実施したのか判らない報告で、ちょっとアレなんですけど。。。
 北部訓練場が対象市町村になったときのことは過去に少しだけまとめてある。このあたりの経緯やカネの話は得意じゃないので(もとい、また別の重要な話題なので)、ここでは置く(だれかきっと追求してくれているハズと信じる)。
 法律世界の観点から、県の環境アセスメント条例と、防衛省の交付金は全く異なる立法だからと言われればそれまでだけれど。政治の立場に立てば、本当にそれでいいのか、と問いたい。北部訓練場に接した暮らしに及ぼす被害への対応という根っ子のところは同じはずだからだ。
 北部訓練場という同じ軍事施設について、一方では環境に及ぼす影響なしと言い、他方では重大な影響を及ぼすと言うのは、矛盾ではないか?
 なぜダブルスタンダードがまかり通るのか。そう問いなおす価値はある。いや、そのように問いを整理し直して追求することこそ政治の仕事ではないだろうか。
 時系列から言えば、条例アセスは必要ないと、当時の仲井真県政が判断したのは2006年。北部訓練場が防衛省の特定防衛施設の対象となったのは2011年。2011年になってようやく、北部訓練場は、特別な補助が必要なほど施設の及ぼす影響が甚大であると判断が更新されたのだ。そう考えれば、世界的に重要な生物多様性のやんばるの森で、甚大な影響を及ぼす施設の工事についても、沖縄県はもはや判断を更新すべき時ではないか。今回、大きく工事作業の内容を変更して提出された奇妙な「評価検討図書」に対して、県は、改めて条例アセスメントの必要ありと、判断を更新すべき根拠を、こんな風に求めることも出来る。
 ということで、ぜひ専門家の皆さんは、ここで暮らす人びとの視点に立って「検討図書」を検討して欲しい。そして、あらゆる手を尽くして森を守る政治を、翁長県政と沖縄県議会に強く求めたいと思う。

20160910

高江のためにできること>横に開く、過去を継承する

アメリカでは現在、「ダコタ・アクセス・パイプライン」の敷設工事が先住民部族スタンディングロック・スーの聖地を破壊する行為に及んでおり、敢然と立ち向かって行われる工事阻止の行動に、100を越える部族がかつてないと言われる団結で行動した。さらに環境正義団体、ハリウッドスターから大学生、#BlackLivesMatterから反戦同盟(War Resister League)等々、多様に結集点を築き上げ、声を挙げてきた(#NODAPL)。
 今日、連邦地裁が工事差止め請求を棄却した、その直後に司法省、内務省、陸軍省(今回のケースに直接関係している)が、工事許可を撤回し、必要な調査を経るまで工事を差し止めると共同声明を発表した。
 数日前には会社が雇った民間警備員からペッパースプレーと犬をけしかけられ、今日も今日とて道路沿いをナショナル・ガードに警戒監視されながら、「冷静に」「祈りとともに」、権力の側があざとく期待しているようではない私たちの行動を、と呼びかけ、大きな転換点をみんなで乗り越えようと頑張っていた、そのような中で駆け巡った「オバマ政権が工事を差し止めた」のニュース。いくつか上がっていた当事者たちのコメントは「まだ終わっていない。完全阻止まで闘いはこれから」というものだった。

 日本語で読める、昨日までの背景をまとめたものとして以下ふたつ上げておきます。
デモクラシーナウ・ジャパン2016年9月6日
「パイプライン建設に先住民が抗議の座り込み  環境正義問題へと発展」『気候変動の向こう側』blog2016年9月6日
画像の美しいポスターはお馴染みシルクスクリーン集団justseedsから。
http://justseeds.org/graphic/solidarity-with-standing-rock/
他にも、沢山の人びとが、結節点を沢山つくってキャンペーンを工夫しながら展開している様子が伺えます。

みんな頑張ってるんだ。まだまだ、これからなんだ。よーし。

と、思った。
 遠くの可哀想なことだ、と眺めるだけの立ち位置からは、あっちのほうが酷い、こっちはまだまし、あっちは羨ましい、こっちはどうして、などというコメントしか生まれてこないかもしれない。
 でも、報道のなかに映し出された、ブルドーザに対峙するかれらの姿は、私たちと同じ経験を直観させるものだ。我が身に引き比べて苦境や悲惨に優劣を付けるのではなく、理解を共有できるという歓びのほうが大事だと思った。なぜなら私たちは、ここから、「高江も辺野古も沖縄も頑張ってるよー」と、あそこに声を返すことが出来るのだ。救済の手を差し伸べる優越ではなく、共に闘いの地に並び立っている。
 運動を横に開いていく。それはとても重要だけれども、まだ充分に説明されていない。高江の座り込みから台湾のタオ族とのドキュメンタリ映画を通じた交流のなかで、仲村渠さんが次のように書いていたのを思い出した。

「やはり南に視線を放つ視座と思考の回廊は、日本ー沖縄の非対称な関係の近現代を貫く時間の中で植民地主義に取り込まれて、一つ身に被害加害が渾然と織り込まれた沖縄人が南方の他者を呼び込み、思い入れの沖縄アイデンティティを鎧う殻を内破して、アジア民衆に開いて行くために必要だと思う。」仲村渠政彦「高江にすわる」『けーし風』第90号(2016年4月)。

 私たちは運動という視座と思考の回廊で、つながりを横に開き、そして縦にもつなげて行きたい。ここで縦とは、上意下達のタテ社会のことではなく、時間軸という意味で使ってみた。過去の運動の知恵に学んだことを今日に活かす、それが将来への継承になる、というようなことを考えてみたいからだ。

 戒厳令で道路と山を封鎖され抗議がごうごうと渦巻くなかを、「日常生活が滞った」として迷惑に思う人びとの声が、抗議者たちに責任を負わせるように報道されている新聞記事を読んだ。

 「迷惑だ」。
 
 デモやストをめぐって街頭の声としていつも報道される言葉だ。この種の報道に出会うたび、普通の住民はこういう風に考えるものだという「ものさし」を押し付けられているようだと思う。「迷惑」とコメントする風潮は、メディアが繰り返し報道することによって作り上げてきた枠型だと思う。メディアはそういう「普通の人びとの声」を待ち構えていて、ちょっとでもその雰囲気を嗅ぎ付ければ「それきた!」とばかりに取り上げる。普通の人は反対しても抗議行動にまでは至らない。デモンストレーションのほうが迷惑だと感じるものだという前提で取材するのだ。つまり、「迷惑」という言い方が権力に向かわないのは、そもそも「迷惑」という言葉は、メディアが、抗議する人に責任を方向付ける言葉だからだと思う。
 そのように理解した上で、事態を傍観することもできないやんばるの集落から「迷惑」という声を取り上げるのはとても残酷ではないだろうか。結果として、日本政府を大いに満足させたに違いないと思うとなおさら悔しい。ただ、メディア批判だけで終わらせればすむことでもないとも思う。
 
 そこで、横に開く、縦につなげる、を多くの参加者に考えてもらいたい。

 闘いを世界に横に開いてみれば、座り込み、キャンプを連ねる沖縄の闘いは、多くの人びとの賛同を得られるものだとすぐに判る。権力者を通さない道路封鎖なんてもはや世界標準。そして、沖縄のほんの少し前を振り返れば、抗議が迷惑ではない事例は枚挙に暇がない。

 31日国頭村での実弾演習は国頭村民を中心とする約七百人の阻止行動にあい、米軍は一発の空砲もうたずに運び込んだばかりの兵器や資材をヘリコプターで運び去り、演習は文字通り不発に終わった。・・・[中略]・・・31日、国頭村の各部落には夜明け前の午前五時から六時にかけて戦いのサイレンや鐘が鳴り響いた。冷たい小雨まじりの北風が吹きすさむなか、雨ガッパ、長ぐつで身をかためた婦人や男たちが弁当片手に公民館へ。集まった人たちはほとんど無言のまま、顔をこわばらせ、戦う以外にないといった思いつめた表情。楚洲では、午前六時から小中学校の生徒たちが公民館前広場に集まり新城正紀君(中二)の司会のもと、二十七人の中学生が「部落全体で阻止するというよいことだから僕たちも参加させてほしい」と訴えて参加した。仲宗根記者「緊張で明けた71年」『沖縄タイムス』1971年1月3日。

 1970年大晦日から正月を、演習場の発射地点と着弾地点に別れてキャンプし、実弾演習を阻止した伊部岳闘争の様子を、沖縄タイムスは上記のように報道していた。子供だって子供コンヴァージェンスで話し合って行動を決めてたんだぜ。阻止するというのは「よいこと」だったんだぜ。
 画像左の写真は、写真家の大城弘明さんが捉えた当時の一コマ。「阻止闘争に参加した安田や楚洲の中学生たち1970年12月31日」というキャプションが添えられていて、タイムス仲宗根記者のレポートの内容と呼応していることが判る(大城弘明さんの写真集は出版されているので、他の記録も含めぜひ手に取って見て下さい)。

 写真が青いのは、辺野古の座り込みテントに展示されていたものだから。写真がブルーシートを通した陰影に染まっている。辺野古でも、高江でも、座り込む沖縄のある年齢層の人びとは、伊部岳闘争のことを想いながら21世紀の座り込みを闘っていることが判る。その人びとは今回のヘリコプターによる資材搬入を、どのような気持ちで睨み据えただろうか。その想いを、座り込みの現場を通して次の世代にぜひとも継承して欲しいし、改めて、過去の力を借りて、地域のコミュニティにも開いて欲しいと願う。

 もうひとつの今日に召還したい大切な過去は、CTS闘争のときの「援農」のジンブンだろう。交通渋滞に一緒に巻き込まれた生産者たちを前にして、私たちは、抗議は正義で当然のことだという鉄面皮の空気、鎧を身にまとっていないだろうか。暮らしを守る闘いは、こんなにも長期化して、事実として暮らしを壊しているというのに。
 金武湾を守る会は「海と大地と共同の力」がキャッチコピーだった。多分、「闘いのために暮らしを壊すのは本末転倒」と考えていた、この守る会に集った人たちは、農家を支える「援農」にも取り組んでいた。その時のジンブンを今日の高江に呼び戻せないものだろうかと思う。砕石のダンプを止め機動隊に掴まれ仲間を取り返しに行くのと同じ勇気と情熱で、農家の通行優先を叫び、種を蒔くのを手伝い、「一緒に反対しよう、スタンディングロック・スーもすごい頑張ってるって。水は私たちの命だからって。本当やね」と語り合う援農を、ここはひとつ、内地から駆け付けているパワフルな皆さんに提案したいと思う。
 どうだろう。
 まだまだ、これからじゃない?